文具メーカーとして、私たちはユーザーの皆さんが文房具やハイタイドの商品をどのように活用されているかにとても興味があります。HIGHTIDE USA発信のコンテンツ「WORKING HANDS」では、“仕事”やその先の現場にフォーカス。HIGHTIDEと縁のある方々の文房具に対するこだわりや使い方について紹介していきます。
第27回目となる今回は、建築設計事務所〈wrk-shp(ワークショップ)〉を共同で主宰するアイリ・イソダとRyan Upton(ライアン・アプトン)の自宅兼スタジオを訪ねました。この住まい兼スタジオも、二人自身が設計したものです。建築と日常をつなぐことを大切にする〈wrk-shp〉。そのデザイン哲学は、この住まいの随所からも感じ取ることができます。スタジオに足を踏み入れると、思わず目を留めてしまうような細やかな工夫があちこちに。まずは1階のスタジオスペースで、現在進めているパティオデッキのプロジェクトについて話を伺いました。

ーPenco®のオペレーティングマット A5やマルチペン、〈ITO BINDERY〉のドローイングパッド グレーをどのように使っていますか?また、ドローイングパッドはホワイトやクラフトではなく、なぜグレーを選んだのでしょうか?
Airi:カッティングマットは、スタジオで使う多用途な道具のひとつです。思いのほか活躍してくれます。
大学時代は大きなポスターサイズのものを使っていましたが、今のスタジオではこのサイズがちょうどいいんです。
模型づくりでバルサ材を接着するときには小さなコースター代わりになりますし、カッティングするときの作業台としても使います。また、太いマーカーを使うときにインクがテーブルへ染みないよう、下敷き代わりにすることもあります。



Ryan:Penco®のマルチペンと〈ITO BINDERY〉のドローイングパッドは、とても気に入っている組み合わせです。
スチール製のペンが持つしっかりとした質感やマットな仕上がり、そして紙のなめらかさと美しさ。そのバランスが最高なんです。どちらも温かみのある色合いで、そこも気に入っています。

私のドローイングにはほとんどの場合メモが添えられていて、逆にメモにはいつも何かしらのスケッチが描かれています。その点、マルチペンはひとつで描き分けができるので、アイデアや図、メモを行き来しながら描くのにとても便利なんです。


ーAiriさんは〈ARTS&SCIENCE〉のほぼ日手帳を長く使われているそうですね。2018年からの手帳が積み重なっているのも印象的でした。使い始めたきっかけを教えてください。
Airi:建築設計事務所を立ち上げた2011年から使っていればよかったと思うのですが、実際にこの手帳を知ったのは、東京の文具店で見つけたときでした。
1日ごとにページが分かれているので、日々のTo Doリストやミーティングのメモを整理するのにとても便利なんです。一度自分なりのやり方ができると、あまり変えたくない性格なので、ずっと使い続けています。

ーiPadケースとメタルブックレストの色がぴったり揃っていますね。どんな場面で使っていますか?また、持ち歩くこともありますか?
黄色のiPadに合わせて、黄色のメタルブックレストを選びました。現場に出ていないときは、どうしても一日の大半を画面に向かって過ごすことが多いのですが、この色が持つ遊び心を気に入っています。
打ち合わせでiPadを使って設計案をプレゼンするときは、メタルブックレストも一緒に持って行きます。自宅では、キッチンでレシピを見ながら料理をしたり、ビデオ通話をしたりするときにも活躍しています。

ー現代のオンライン中心のテクノロジー社会において、自分の手を使って何かをするということは、あなたにとってどんな意味がありますか?
私たち自身が手を使って何かをつくる機会は、それほど多くありません。ただ、私たちは建築空間を設計する中で、職人やさまざまな専門業者の方々と協力しながらものづくりをしています。
正確さやプレゼンテーションのためにテクノロジーは欠かせませんが、実際に手を動かしてつくる作業は、もっと不完全で、思い通りにならないものです。私たちは、そうした手仕事の中にある「わびさび」のような美しさに魅力を感じています。そして小規模な建築の世界では、少なくとも今のところ、まだAIに置き換えられていない人の手による仕事が多く残っていることにも価値を感じています。

-ペンと鉛筆、どちらを使いますか?
Airi:鉛筆派です。
Ryan:シャープペン派です。

ーペンケースの中には何が入っていますか?また、筆記具をどのように保管していますか?
デスクで使う道具類は、以前制作していたコンクリート製プランターの試作品を使って整理しています。
もともとはコンクリート素材のホームプロダクトをデザインしていた頃につくったもので、壁掛けのプランターとして使ったり、スタンドを付けてデスクオーガナイザーとして使ったり、本棚ではブックエンドとして使ったりと、さまざまな用途に対応できるデザインを目指していました。コンクリートはとても汎用性の高い素材なので、植物を飾ることもできますし、ものを収納することもできます。
このプロダクトは、メイン州のコンクリート工場とロサンゼルスの金属加工業者と協力して製作しました。当時は庭のないアパートに住んでいたので、室内に少しでも緑を取り入れたいという思いもあったんです。その後、このデザインはデンマークの企業へライセンス提供し、現在はプロダクトの製造を終了して建築設計に専念しています。


ー1番好きな文房具は何ですか?
Ryan:〈ITO BINDERY〉のドローイングパッドです。
どのサイズも気に入っています。デスクの上にいつも一冊置いておきたくなるんです。何より佇まいが美しいんです。
Airi:ひとつを選ぶのは難しいですが、Penco®のバレットボールペン ライトをよく使っています。
軽くてコンパクトなので、いつも持ち歩いています。必要なときにさっと取り出せるので、とても重宝しています。

二人の娘、Kが使っているシールなどが貼られてカスタムされたPenco®のストレージコンテナー。シルバニアファミリーのコレクションがきれいに収納されていました。


wrk-shp(ワークショップ)
https://www.instagram.com/wrk_shp/Airi Isoda(アイリ・イソダ)とRyan Upton(ライアン・アプトン)が主宰する、LAを拠点とした建築・デザインスタジオ。建築設計を軸に、空間と日常をつなぐ視点から幅広いプロジェクトを手がけている。
HIGHTIDE STORE DTLAのAnnexスペースに設置されている木製ディスプレイも、彼らによるデザイン。ブランド名の頭文字である「H」と「T」をモチーフにした什器を制作した。
現在も同スペースの新たなプロジェクトに取り組んでいるほか、ローカルで人気のカフェ空間の設計なども進行中。
オフィシャルサイト
Instagram:@wrk_shp






